私たちの活動について

活動目標

きものを自分らしく楽しめる論理的思考とセンスを伝授する」

和装には「着物・帯・帯揚げ・帯締め」の4点でコーディネート設計するという【基本型】があります。(補足要素として長襦袢、草履バッグなども有ります)

<どんなテーマで><どんなデザインを><どんな配色で>コーディネートするか・・・一見悩ましい制約に感じられるこの「型」があるからこそ、各自の美的センスが際立つのです。

和装は一日にして成らず

きものに関する知識、芸術に対する教養、トレンドへのアンテナ。所作、配慮。もちろん着付の修練。さまざまな構成要素が、知的で美しい着物姿を支えています。これらを学び、実力として身につけるまでには一定の時間を要しますが、一度習得すれば生涯の能力として有用です。

かつては家庭内や学校など、大人になるまでの環境下で和装に関する一定の知識や経験を得られたのだと思います。現代では意識的に学びの機会を持つことが必要になりました。

着楽舎では、正統派の和装文化を伝えていく団体として、講座の形で学びの機会を作っています。問屋としての根拠に基づく論理的なコーディネート術を余すことなく伝授しますので、一定の努力すればかならず着物を自由に楽しめるための実力を付けられます。

礼装としてきちんと整える日。お洒落着として自分らしさを表現する日。気分転換にカジュアル着物を楽しむ日。それぞれに最適な着物コーディネート術を習得し、楽しんでもらえる機会が増えますように。これを着楽舎の活動目標としてまい進して参ります!

着物コーディネートに対する思い

講座ではじめてお会いする方々へ、よくお話しする内容を少しお伝えしたく思います。なぜ着物コーディネートを論理的な学ぶ必要があるのか、学んだ先にどんなメリットがあるのか。そのためにどんな講座を用意しているか。講座受講をご検討くださっている皆さまへ届きますように。

きもの始めに出くわす最初のハードル:和装ならではのルール

洋服も和服も「着るもの(身にまとうもの)」という役割においては同義ですが、和服には着物・帯・帯揚げ・帯締め・長襦袢・草履バッグの組み合わせに一定のルールがあり、そのルールを学習・理解して論理的に組み立てる必要があります(※1)。

「決まり事が多そうでよく分からない」「やってはいけない事がありそうで怖い」「組み合わせ方、格式、デザイン・・・」。和装にチャレンジされる方にとって、第一ハードルはまさにこのような「謎に満ちたルール」に尽きるのだと思いますが、言い換えると、それらをしっかり学び理解できれば自信を持って楽しめる!ということです。

(※1)あくまで正統派の着方を目指す場合です。【和装にブーツ】のような現代的アレンジで着物を楽しまれる場合には重視しない要素と考えます。(どちらが良いという意味ではありません)

謎多きルールは「論理的根拠」で突破する

「ルール(決まり事)が多い」という点は、これから着物コーディネートを学ぶ方にとってメリットでしかありません。ルールを理解できれば、なにも恐れるものはないからです。

「格合わせ(格式)」「文様合わせ」「色合わせ(配色バランス)」そして「TPO設計(着用目的や立場による格式レベル・デザイン設定)」・・・決まり事として耳にされることが多いキーワードかと思います。このうち「色」の問題は後述するセンス(個々人の感性)にも関連するため論理的根拠のみでは解決しないものの、そのほかは全て、論理的根拠の学習によって完全攻略が可能です(ある程度の学習時間を要します)。これが「ルール」として決まり事が多い利点ですね!

「論理9割、センス1割」の覚悟で学ぼう

「コーディネート」という言葉には「センス」に直結するイメージがありますが、着物コーディネートにおいては先述した「論理的根拠」が全体の9割、最後の味付けとして「センス」が1割といった配分で捉えていただくのが、実力養成の最短コースだと思ってください。

「論理的根拠」はカリキュラム制の定期講座が一番理解しやすく、すでに知っている知識の整理も含めてご受講になる方が多いクラスです。「センス」の部分は単発型の講座で最新情報を学んでいただくほか、各自の日ごろの情報収集が役立つことも多い要素です。

各自の目標、習熟度、学びたい内容によって、ある程度の選択肢から最適な講座を選べるようにしていますので、上手にお役立ていただければと思います。

着楽舎の歩み

2009年秋、呉服卸業(問屋)の知識・経験を一般着物ファンに伝える場として、東京都世田谷区奥沢にて着物勉強会「きもの塾」を開講。

月に1度の講義からはじまった活動は、次第に仲間が集う学び舎へと育ち、2013年に「着楽舎(着物を楽しむ舎)」という団体名をつけて本格的な講座活動をスタートさせました。2024年、活動15周年を迎えました。

2009年11月東京都世田谷区奥沢の古民家にて着物勉強会「きもの塾」スタート
2013年3月団体名を「着楽舎」と定め、活動を本格化
2014年3月着付教室スタート
2016年1月毎日新聞社系カルチャーセンター「毎日文化センター」にて定期講座スタート
2017年10月読売新聞系カルチャーセンター「よみうりカルチャー恵比寿」にて定期講座スタート
2018年10月読売新聞系カルチャーセンター「よみうりカルチャー横浜」にて定期講座スタート
2019年1月読売新聞系カルチャーセンター「よみうりカルチャー自由が丘」にて定期講座スタート
2019年3月着物に関する課外活動団体として「35会(みこかい)」を発足
2019年8月東京都世田谷区奥沢に「着楽舎本部教室」を開設
2020年2月着物勉強会「きもの塾」累計開催100回を迎える
2022年10月着楽舎10周年記念パーティを開催 ※コロナ禍により2年期ズレ
2023年4月初の遠征ツアーとして「京都ツアー(西陣織学習・観光)」を開催
2025年2月着物勉強会「きもの塾」累計開催150回を迎える
2025年2月着楽舎15周年記念パーティを開催

運営者・講師

着楽舎は、代表の中川時次とその長女が中心に講座活動を行っています。それぞれの略歴と特徴、担当講座をまとめます。

代表 中川時次

1950年京都西陣生まれ。両親ともに西陣織職人という家系に生まれる。故・山口伊太郎氏を師に学び、その後、東京日本橋で帯のプロデュース・製造卸売業に長く従事。

2000年に独立し「銀座きものなかがわ有限会社」創業。高級呉服卸・小売業を営むかたわら、2009年よりカルチャー活動を開始。上質で本流の和装文化を未来に残していくための文化活動をライフワークとする。呉服業界歴50年以上、製造卸業として高級呉服業界に長く携わった経験は肉厚で、着物上級者もうならすコーディネート術は必聴。

企画運営 中川美湖

1981年京都西陣生まれ。代表の長女にあたる。着楽舎の活動運営全体(講座・イベントの企画運営および講義講師)を担当する。大学卒業後10年間ほど企業勤務を経て、家業(高級呉服卸売業)に就く。

2013年に父・中川時次に弟子入りし、卸売業(問屋)の視点からきものについての知識と経験を積む。知識ゼロから修行した身として多くの方が着物コーデに関して悩むポイントを論理的に解決できる講座企画に反映している。着付講座では、独学で習得した技術と圧倒的な自装回数を経て見出した合理的な着方を余すことなく伝授する。

サポートスタッフ 市原

着楽舎の課外活動(新年会、納涼会、忘年会、春秋の懇親ランチ会など)の運営サポートを担当。

運営会社

銀座きものなかがわ有限会社

2000年、東銀座にて創業。現在は目黒区に本社を移しています。事業内容としては帯地・着尺の製造卸売業を営む会社です。2009年より社会貢献事業として着物に関するカルチャー教室を開始しました(のちの着楽舎)。

着楽舎は、高級呉服卸(問屋)である銀座きものなかがわ有限会社が社会貢献事業として運営している和装の啓蒙活動です。正統派の和装に対する理解や需要が徐々に薄れてきている今だからこそ、和装を体系的に学習できる場を作り、日本の美しい伝統衣装としての和装をより積極的に楽しんでいただける環境づくりを目指しています。

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